オールドヴァイオリン(ドイツ)Josepf Hornsteiner(ジョゼフ・ホルンシュタイナー) ca.1760


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㈱ダ・ヴィンチヴァイオリン

代表の山口保行です。


本日はドイツのオールドヴァイオリン Josepf Hornsteiner(ジョゼフ・ホルンシュタイナー) ca.1760 を紹介します。


ジョゼフ・ホルンシュタイナーのヴァイオリンは2台目です。もう1台(下記)は販売済みとなってしまいましたが、ドイツのプロオーケストラ奏者が使用していた楽器で大変良く鳴っていました。


今回の楽器と比較するとf字孔の大きさが若干大きいくらいで輪郭等ほとんど同じでした。同じ物を見ると鑑定眼も精度が高くなります。以前の記事もぜひご覧ください(詳細は画像をクリック↓)。


さて、今日紹介する楽器ですが上記のヴァイオリンと同じく18世紀末にかけてドイツのミッテンバルトで製作されたと考えられます。



さすがにどんな楽器でも200年も経過してしますと普通に修理は必要です。この楽器は傷、汚れ、木目の感じから状態が悪く見えてしまうのですが実際はそんなに割れがあるわけでなく、実物はとてもキレイに仕上がっています。



シュタイナー的で短めの丸みのあるf字孔です。段差もはっきりとしています。全体の輪郭や「ふくらみ」は同年代のクロッツ一族の楽器によく似ていてます。


内部の部品交換(バスバー、上下ブロック、ライニング)もかなり丁寧に処理しましたので数十年は問題なくお使いいただけると思います。プロも絶賛、よく鳴っています。




弊社で継ぎネックしました。継ぎ目が分からないくらい修理跡がキレイでしょう?

乾燥期間が長く強度の強い材料を選びました。

スクロールは小さくとても可愛らしい形をしています。


ちなみにこのペグボックスには穴埋め処理がされていません。なぜかわかりますか?

ヒントはこちらの写真で。

わかりましたか?


オールドヴァイオリンは相当な年月使用されているので、通常は糸巻きの穴が大きくなり、一度穴を埋めてもう一度穴をあけるブッシングと呼ばれる修理が必要です。しかしそのブッシングを何度もやると穴が増え、ペグボックスの強度が弱くなってしまう(他にもこの部分が折れている)ことがあり、「ペグボックスの形に合わせた板を新しく左右、両端から挟み込むようにして貼り付けて補強する」のです。新しい壁にしているため穴埋めの跡が無いのです。


実物をよく見るとわかるのですが、修理跡がわかりにくいくらい丁寧な仕事をしてあるので職人の凄さにピンとこないかもしれません(苦笑)。


これでこの楽器は継ぎネック、穴埋めが不要であるだけでなく、さらにペグボックスが強度を増したので余程のことが無い限り数十年から100年くらいは何もする必要が無いでしょう。



テールピースやあご当ては黒檀でも良いのですがちょっと暗く見えてしまいましたのでローズウッドにしました。



では裏板を見てみましょう。

とてもオールドヴァイオリンの雰囲気があって私は好きです。骨董品は傷が味になりますね。

パフリングも細く、丁寧です。良い仕事してますね。

ボタン部分の上部にあるクラウン(Uの形)は、オリジナルよりも太くしたネックのヒール(かかと部分)を裏板ボタンに合わせるためと強度補強のために付けられます。通常は黒檀が多いのですが、ネックと同じメイプル(楓・かえで)を使用しました。

いかがでしたか?ヴァイオリン製作者一族としてホルンシュタイナーは有名ですが、同じミッテンバルトのクロッツファミリーの楽器とてもよく似ています。


以前に紹介した Joseph Klotz (ジョゼフ・クロッツ)の楽器と比較するとスクロールが違うくらいでもはや同じジョセフだし同一人物かと思いました。このクロッツはプロ奏者に販売済みですが、今回のホルンシュタイナーと比較してみて下さいね(下記の画像をクリック↓)。


古い楽器にはチョコ色の楽器が多く骨董的な味(音も!)があります。この楽器も製作当時の輝きを取り戻し、今は次の奏者を待っています。気になる方は是非一度手に取ってその迫力を感じていただきたいと思います。


最後に正面から撮影した画像をご覧ください。実物はもう少し明るい色かと思います。


解説は以上となります。長文にお付き合いいただきありがとうございます。

このオールドヴァイオリン価格は下記の画像をクリック!↓


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